トレース ~科捜研の男~

ドラマの楽しさ教えます

 事件の真実を科学的根拠で解明する真野礼二(錦戸亮)がパートナーの新人研究員の沢口ノンナ(新木優子)、警視庁捜査一課の虎丸良平刑事(船越英一郎)とともに、事件を解決する。しかし、真野は証拠主義、虎丸は刑事の感を軸に捜査を展開する。お互いを理解できない2人が、ドラマの進展とともに理解し合う。

(オープニング)

ドラマの登場人物

<科捜研>
真野礼二(錦戸亮):武蔵野一家殺人事件の唯一の生き残り
沢口ノンナ(新木優子):徐々に真野に心魅かれる新人研究員
海塚律子(小雪):武蔵野一家殺人事件当時(新人時代)を知る

<警視庁>
虎丸亮平(船越英一郎):刑事の感を信じる熱血刑事
猪瀬裕人(矢本悠馬):虎丸刑事の相棒
壇浩輝(千原ジュニア):警視庁刑事部長

<その他>
早川尚文(萩原聖人):真野の姉の元担任先生

物語の展開

 25年前起きた武蔵野一家殺人事件は、真相が明らかになる前に警視庁の上層部からの指示で長男の無理心中として処理された。この事件の生き残りが真野礼二である。当時、真野は10才、名前は源礼二。たまたま学校にいていたので事件に巻きもまれずに生き残った。その源礼二が親族に引き取られ、真野礼二として大人になり、科捜研の研究員として働いている。

 真野礼二は当時の事件の真相を掴むタイミングを狙っていた。そんな中、虎丸刑事やノンナ研究員と仕事を共にすることとなり、多くの事件を真野の科学的根拠と虎丸の刑事の感が解決していく。ある日、武蔵野一家殺人事件の関係者が殺害され、当時の真相に近づいていく。

真野礼二と虎丸刑事

 真野礼二の科学的知見重視のやり方に翻弄される刑事の感重視の虎丸刑事。真野の言っている事が正しいのだが、事件を解決るポイントでは虎丸刑事の感が鋭く当たる。初めはぶつかり合うことが多かった2人も、武蔵野一家殺人事件が動き出すころには、お互いの信頼感が芽生えてきた。考えの違う2人が手を組めば解決できない事件はない。

(ぶつかり合う2人の間にノンナ)

武蔵野一家殺人事件

真野礼二の両親、姉(仁美)が兄に殺され、その兄(義一)も自殺したと処理されていた。しかし、真相は違った。裏に警視庁をコントロールできる黒幕がいた。それが、檀浩輝。彼の父親は25年前、警視総監だった。浩輝自身も現在、最年少で刑事部長に出世している。すべては壇浩輝の異常な性格が生み出した悲劇だった。そして、すべて、闇に葬り去られ、すべてを礼二の兄が犯したこととなった。

武蔵野一家殺人事件の真相

 高校生だった壇浩輝がたまたま映画館でキラキラ輝く真野礼二の兄、源義一を見かけ、彼を傷めつけたいと無性な衝動にかられた。すべてはここから始まった。浩輝は他の学生(原田、佐保)を使って、義一をいじめさせ、精神的に追い詰めた。

 一方、姉の仁美は、早川先生と不倫をしており、妊娠3ヶ月となっていたが、早川からは相手にされなくなった。そこで、仁美は浩輝に早川を痛めつけるよう依頼する。浩輝は、原田と佐保を使って、早川を追いつめる。早川は不倫の弱みと学生からのいじめに精神的にかなり追い詰められてしまう。

 そして、次に浩輝が取った行動が、早川に源家を殺害ることだった。見事早川の術中にはまった早川、原田、佐保。浩輝と3人は殺害現場に集まり、兄の義一も殺し、すべての罪を自殺に見せかけた義一に着せるのだった。

真野礼二が真相を暴く

 礼二が、武蔵野一家殺人事件の真相に迫る。まず、河原でホームレスをしていた原田が殺害された。その場に早川も来て、礼二と早川が出会う。礼二は早川が姉の仁美の担任だったことを聞き、彼とともに当時の事を独自に捜査し始める。

 次に、佐保が殺された。事故に見せかけたボイラー室の爆発事故。当時の事を調べるうちに、礼二は壇浩輝にたどり着く、そして、とうとう壇浩輝が動き出す。タイミングが良過ぎるが、壇(浩輝)刑事部長がわざわざ、科捜研の視察に来た。そして、礼二を挑発。壇刑事部長は絶対に捕まらない自信を持っていた。

 さて、なぜ壇部長がこのタイミングで礼二の前に現れたのか?早川が礼二の情報を壇部長に情報をリークしていたのだ。それは当然。早川は25年前から壇と繋がていただのだ。そして、原田と佐保を殺したのも早川だった。

真相にたどり着いた礼二は壇と直接戦う。戦いの場は壇が兄の義一をはじめて見た映画館。今は閉鎖して建物だけが残る。そこで、壇は礼二にすべてを話す。しかし、壇は罪を犯していないし、25年前の証拠はすべて処分済み。壇は礼二にピストルを渡し、自分を殺してみろ(精神異常状態)と、礼二を翻弄する。

(壇にピストルを向ける礼二)

しかし、礼二は壇を殺さなかった。そこへ、突然、早川が現れ、壇をナイフで刺す。1回、2回、3回。早川はこれまでの壇の言いなりになってきたが、その復讐を遂げるのだった。壇を殺した後、早川も自殺しようとするが、礼二がそれを止め。駆け付けた虎丸とノンナに救急車を手配させて、壇も一命を取り留めた。

事件解決のあと

全ての真相は明らかとなった。礼二は壇も殺さなかったどころか、命を助けたのだった。過去の自分の闇を引きずらないための行動だった。最後は虎丸と話をして、お互い言葉には表さないが、事件の真相解明を自分たちの糧とするのだった。

(礼二と虎丸の認め合い)

数日たって、礼二にも日常が戻るのだった。

私の感想

 終盤、一気に謎が深まり、一気に解決に走り出す。いろんなことが想定される中、礼二が武蔵野一家殺人事件の真相にたどり着いた。

 壇浩輝の異常な性格がすべてを招いたことに、見ていて絶句。なんだこの理由は。でも精神異常者とはこんなものなのか。ドラマとしては終盤一気に盛り上がりを見せ、目が離せない展開となった。

 船越英一郎の熱血刑事の演技も初めは見苦しいと感じていたのだが、このドラマの需要なアクセントになっていた。錦戸亮の冷静だが熱い信念を持つ礼二の演技は素晴らしかった。

 

コメント